「永住志向」から「転売志向」の時代

2011.09.30

現在、日本の住宅ストックは五〇〇〇万戸を超えています。しかし、このうちどれくらいの住宅か「良質な資産」といえるのか、その判別は難しいところです。そのことがホームインスペクション制度によって中古住宅の情報開示をすることか急務とされる所以ですか、一方で日本の場合、この種のシステムがなかなか根付かない土壌があることも確かです。一つにはやはり日本では長い間、土地価格の上昇が続いてきたので、住宅そのものへの
「永住志向」から「転売志向」の時代... の続きを読む

換気が大切になってくる

2011.09.30

換気が大切になってくるわけです。気密性を高めて空気の出入りがしにくくなったということは、反対に、これまでのザルのように空気が出入りしていた住宅とは異なり、空気が出入りする経路も量も制御しやすいということです。ザルのような住宅では空気の出入りも把握しようがないのですが、どのくらいの気密性があるのかということが数値でわかれば、実際に、空気の出入りの量を適切に確保することが技術的に可能になるのです。その
換気が大切になってくる... の続きを読む

街の景観

2011.09.30

街の景観は、日本のみならず、アジアの国々が共通して劣悪な状況にあるのはご存じのとおりです。それを経済力の貧しさのせいにするのは簡単ですが、私はその根底に、鴨長明の『方丈記』にあるように「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず……」といった、家に対する一種のあきらめのような、あるいは開き直りのようなものを感じるのです。住宅などは、もともと壊れてしまって当然のもの、まあいいじゃない……といっ
街の景観... の続きを読む

住み心地の良さがあったのか?

2011.09.30

私と母は、その日の十一時少し過ぎには建築会社の事務所で、M社長と向き合っていた。「天声人語」を読んでから、わずか三時間後であった。Mさんは、私が思い描いていた工務店主というイメージとは違い、大学の先生という感じがしたが、話し方はざっくばらんだった。「『天声人語』で外断熱のことを知ったのですが、詳しく教えていただきたくて来ました」「うれしいですね、『天声人語』を読んで訪ねてこられた最初のお客様です」
住み心地の良さがあったのか?... の続きを読む

生活上の快適性とは

2011.09.30

生活上の快適性とは、夏・冬ともに快適な温度が保てること。騒音が入らないこと、お湯がふんだんに使えること、掃除が楽にできること。キッチンが使いやすいこと、家族が健康でだんらんできることなどでしょう。これらは、建築計画上で解決できることもありますが、設備機器に頼る場合は、当初のイニシャルコストと機むを連転するランにングコストがかかります。たとえば、冷暖房負荷を軽くするパッシブソーラーや太陽独蹴水器など
生活上の快適性とは... の続きを読む

業者まかせでは、よい家は建たない

2011.09.30

これまで述べてきたように、部分的、場当たり的な経済性に左右されて、論理的に整合性のとれたシステムになっていないのが、従来の日本の住宅です。この日本の住宅をよくするには、部分部分で家を見ていくのではなく、トータルなシステムとしてバランスのとれたものを考えるという発想が必要になってきます。その答えの一つが、高気密・高断熱住宅というわけで、将来は、これが特別な仕様の家づくりではなく、エコロジー住宅として
業者まかせでは、よい家は建たない... の続きを読む

日本の住宅は徐々に密閉度が高くなっていった

2011.09.30

日本の家が、いまから四〇年ほどまえの昭和三〇年代に、イギリスや北欧の閉め切った部屋で暖房をするという文化を取り入れるようになって、大きく変わりはじめたのです。暖房効果を上げるために、いかに家からすき間をなくすかが大きなテーマとなり、アルミサブンやビニールクロス、石膏ボード、合板など、新しく登場した工業化材料によって、日本の住宅は徐々に密閉度が高くなっていったのです。当然、家の中の風通しは悪くなりま
日本の住宅は徐々に密閉度が高くなっていった... の続きを読む

土地の価値は、限りなくゼロに近くなる

2011.09.30

利息や登録免許税などを鑑みて約17億円(15億円+2億円)としましょう。経費率は約12%です。ここでは、土地取得コストは入れません。すると、投資利回りは約4.0%になります。しかし、プロならば通常、こんな利回りでは話を進めません。せめて、利回り6%は欲しいと考えます。逆に、期待する利回り6%を想定すると、投資総額は、約20億円にしなければなりません。それが、グローバルなファンドが考える最低限の世界
土地の価値は、限りなくゼロに近くなる... の続きを読む

家庭内で使われるエネルギーについて

2011.09.30

暮らし方に合わせて変る節目について、こまかく検討していくと、昔と今の住宅に対する考え方の違いという点に辿りつきます。まさか、冬のお宅の暖房が火鉢に炭をおこすだけということはないでしょう。もう、ほとんどの家が、温風暖房に変ってきているはずです。トイレの便器にしても、いつの間にか暖房便座から、温水で洗って温風で乾かす仕組みのものにまで変化しようとしています。キッチンに置かれる冷蔵庫にしても、食器洗器に
家庭内で使われるエネルギーについて... の続きを読む

建物の衣替え

2011.09.30

建物の衣替えは、躯体内空間の上下に設けられた専用の換気口を開閉することで行います。換気口はおよそ、四月前半に開け、十一月前半に閉じます。開の期間が夏モード、閉の時期が冬モードです。冬モードでは、外張り断熱ですっぽりと被われた躯体内空間を、温度差により空気が自然循環(エアサーキュレーション)します。この時、外側の集熱通気層で集められた暖かい熱も躯体内空間に採り込まれます。私たちがエアサイクル住宅と名
建物の衣替え... の続きを読む