クリの木の使われ方の歴史的な変遷

2011.12.23

Oさんの言葉に、さらにTさんが続けた。「確かに、クリは広葉樹で、繊維質が多くて、重くて堅いね。曲げヤング係数なんかを見ても、スギなんかよりも大きくて丈夫だね」Tさんの話だと、クリの木は、丈夫で腐りにくく虫も付きにくいから、その昔は住宅の柱などにもよく使われた材だったそうだ。ところが、明治維新とともに全国に鉄道網が張り巡らされるようになり、腐らなくて虫がつきにくいクリの木は、丈夫さが命の鉄道線路の枕木に最適ということで乱伐され、良質の木は激減してしまったのだそうだ。

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加えて、昔ほどクリの実を食べるということがなくなり、しかも安いクリの実が中国あたりから入ってくるために、クリの木を育てる農家が減ってしまった。クリは、住宅材としては、スギやヒノキのように植林してまで育てる木ではないので、食用でクリの木を育てるという人がいなくなった現在では、自然林に頼るしかない。