一階から上層階まで、あなたならどう選ぶ

2011.10.07

マンションでは、基本的に眺望のよい上層階の住戸ほど価格が高い。次いで、専用庭が付く1階住戸が高く、中間階の価格は低く設定されるのが基本だ。3階建ての低層マンションの場合、同じ広さの住宅であれば、3階、1階、2階の順で価格が設定される。10階建てのマンションでは、だいたい7階から10階くらいが上層階となり、価格が高め、2〜6階が中間階で、価格が安めと思ってよい。この2〜6階はすべて同じ価格になるケースと、微妙に異なるケース(上になるほど高い)がある。上になるほど高くなるのは、眺望や日当たりの違いがある場合だ。海の近くに建つマンションで、海が見えるのは5階以上の階というとき、5階以上と以下では価格に大きな差が生じたりする。しかし、これはあくまでも基本であり、1階住戸の専用庭が広くて、一部が駐車場になっているようなケースでは、1階住戸が最も高くなったりもする。つまり、マンション住戸の価格は魅力度に応じて高くなり、魅力の少ない住戸は安くなるわけだ。マンションで何階の住戸を選ぶかを考えるときには、そういった魅力度と価格を天秤にかけ、無理してでも魅力ある階にするか、無理しないかを決めることになる。一般的には、最上階に住みたいと思う人が多い。しかし、最上階は価格が高い。そこで、たとえ住みたくてもそこは我慢して、予算内で購入できる最も上層の階はどこか、というふうに考えていく必要がある。しかし、ここで「我慢して」と書いたが、果たして最上階住戸は、それほど素晴らしいものなのだろうか。もちろん、見晴らしはいいに決まっている。しかし、住み心地、という点ではどうなのだろうか?実は、最上階住戸は必ずしも住み心地がいいとは言い切れないのだ。例えば、高所恐怖症気味の人は、超高層マンションの上のほうに住みたいとは思わないだろう。実際、地上40階とか50階の高さは、半端ではない。バルコニーから顔を出して下を見ると、初めての人は誰でも足がすくむ。室内にいて、ガラス窓越しに景色を見て「絶景」と感じればよいが、恐怖を感じてしまう人はとても超高層マンションの高い階には住めない。加えて、「超高層マンションの高い階に住むと、体に不調が生じやすい」という研究発表(注3)が行われているのも事実だ。さらに、頭痛が起きやすい、妊婦が住むと流産する率が高くなる、子供の親離れが遅くなるという説さえある。それらは科学的に証明されるまでには至っていないが、まったく根拠がないとも言い切れない。高いところが苦手な人や、高いところに住むことが自然の摂理に反すると思う人は、5階くらいまでのフロアが住み心地のよい場所ということになる。つまり、マンションの何階を買うべきかは、予算と好みで決めるべきで、最上階が一番人気があるからといって、高所恐怖症と闘いながら暮らす必要はないのだ。

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